ショパン 英雄ポロネーズ
ショパンの名曲の中でもとりわけ難しいと言われている、英雄ポロネーズ。
かねてから弾いてみたい曲ではあったのですが、なかなか敷居が高いというか、
自分なんかが弾けるものなのかとずっとどこかで敬遠してた部分があったと思います。
現在練習中で、2週間でなんとか最後まで弾けるようにはなりました。
それにしても、本当に体力勝負の曲です。。笑
今回は序奏~1回目の主題のところまでを弾いてみた動画のご紹介です。
どうぞ聴いてください。
★追記★ 2017/04/12
最後まで弾いてみましたので再度アップです。是非こちらも聴いてください。
だいたい練習を開始してから1か月半の成果です。(ほぼ毎日1時間以上やってこれです)
ミスがまだまだ多く音を間違えたりもしていますが、、なんとかかんとか一曲通しで弾きました。
完成度90%といったところでしょうか。
100%にするにはあと1か月くらいかかるかなあ・・・^^;
練習をまだまだ続けて、より良い第3弾をまたアップするつもりです。
この「英雄」ですが、名だたるピアニストたちの演奏がYouTubeなどにアップされています。
是非下記に挙げるピアニストの演奏も一度聴いてみていただきたいのです。
私自身が、多くのピアニストの「英雄」の演奏をYouTubeで聴いてきて
ブーニン
山崎裕
ユリアナ・アブデーエワ
この3名の演奏に感銘を受けました。
特に山崎裕さんはおそらく何十回も聴いています(笑)
力強く、壮大で威厳のある英雄を表現しているという感じです。
プレハッチは、なんとなくすました感じがあり個人的にはそこまで好みではありません。
いやもちろんミスがほぼ皆無で演奏は素晴らしいんですけどね。
でちょっと自分なりに英雄をパートごとに分解して解説してみます。
パートに分けると
A→B’→B→C→B→D→E→F→B→G
さらにそれを区分すると
序奏A→主題B’→B→トリオ[C→B→D]→コーダ[E→F→B→G] となります。
■序奏(A)
いわゆるショパンの「半音階的進行奏法」がこのパートで表現されています。
まず譜読みが大変ですし、そしてもういきなり右手の運指が難しいです。^^;
楽譜にあるとおりの指でまずは練習してみて
その後もし自分の弾きやすい運指があればそちらに移行していきましょう。
ここも最初はゆっくり確実に弾けるようにしてそこから徐々にスピードを上げるスタイルがいいかもしれません。
ここでも上手な奏者であればかなりの速度で弾きこなしていますが(私にはあの速度は無理です^^;)
自分にあった無理のないスピードで。
■主題(B’→B)
期待感を煽る序奏が終わればいよいよ、かの有名なあのフレーズを含む主題パートがやってきます。
なんといっても左手の跳躍が最初は大変かと思います。
左手と右手を合わせることでポロネーズ独特のリズムが浮かんできます。
アルペジオで弾く部分が難所ポイントで、左手がかなり厳しいかもしれません。
左手を左から右へ滑らせるように弾くとうまく弾くことができます。
あとは右手の4-5-4のトリル。ここも指が小さいと弾くのが大変な部分のひとつですが練習あるのみですね。。
そもそもこの曲は手が大きいピアニストのほうが圧倒的に有利な曲です。
手が小さい時点で不利なのですから、同じように弾くのを意識するよりも自分らしく楽しく弾くことを意識しましょう。
プロのピアニストでもミスタッチなく完璧に弾くのも難しい曲なので、まずはミスは気にせず音を掴んで弾いてみましょう。
あと主題がオクターブを変えて2回続くのは、この曲において最初の部分だけです。
フォルテでずっと引き続けるとさすがに後半疲れますので(汗)メリハリをつけて体力温存しつつ次パートに向かいましょう。
ポロネーズらしく華やかに、壮大に。
■トリオその1(C)
このパートの前半部分、またしても譜読みが難しいです。。汗
序奏と同じように半音階ずつ上がっていく部分ですね。
ただ、音のパターンさえわかってしまえば弾くこと自体はそれほど難しくないです。
私は難しい音が続く場合はいつも、暗譜を見据えて音を覚えてしまってます。
後半部分はポロネーズお決まりのあのリズム。
この曲においては譜読みも弾くのもかなり簡単な部類になります。
ただし右手のトリルだけはご注意を。ゆったり綺麗に弾ける様に練習しましょう。
■主題(B)
右手オクターブの主題2回目です。主題だけで言うと3回目ですが。
基本的には最初のBパートとまったく同じ。
しかしここらへんまで弾いてるともう腕がパンパンになってきます(笑)ので
いかに力を抜いて、しかし力強く弾くかがポイントとなりそうです。
相反することのようですがこれがこの曲において本当に重要と感じていて
上手なピアニストは力強くの中に繊細さもあるのですよねー。。
■トリオその2(D)
はい、最大の難所きました。
「私はあの左手のオクターブが弾けないから、英雄は弾けない」
私が幼少期~高校まで通っていたピアノ教室の先生にそう言わしめた難パートで
英雄についての記事、解説を読んでもこのパートが最も難しいと書かれているところがほとんどです。
手が小さい方は左手の5-1の連打、手が大きい方は4を使うことで幾分楽になるようです。
最初は弱く弾くので、ソフトペダルとか使ってみるといいかもしれません。
私は今までソフトペダル使わずダンパーペダルのみですべての曲を弾いていましたが、この曲のこのパートで初めて、使うことにしています。^^
■コーダその1(E)
多くの音を含み少しずつ異なる和音が続く比較的短いパートです。
ただ、このパートはショパンらしい音楽性が盛り込まれており私個人的には好きなパートです。
音さえ掴んでしまえば難易度的にはそれほど高くありません。
Dでかなりの盛り上がりを見せたと思いますが音量を少し落として美しく弾きましょう。
■コーダその2(F)
この英雄において最もゆったりしたパートとなります。
少しずつ音が上がっていき下がっていきます。
最後の主題に向かって短調で暗く、切なく弾きましょう。
そして最後少しずつ音が下がっていく部分は、主題に向けて気持ちを込めたクレシェンドで弾いていきましょう。
■主題(B)
この曲一番の盛り上がりを見せる最後の主題です。
今までの主題よりいっそう迫力を出せるよう最後の力を振り絞って弾く感じですね。
■コーダ最終(G)
最後はもう勢いですね。ここまでくるともう気力で弾く感じです。
ミスなく弾くというより気持ちを込めて弾きましょう。
名ピアニストはだいたい最後加速してものすごいスピードで弾いてますが、私は速くなりすぎないよう注意してます。
以上です。いやそれにしても長く壮大な曲ですね。。^^;
特にピアノの知識がものすごくあるというわけではございませんのであくまで参考程度に。
同じくこの曲を練習している方からのコメントも、お待ちしています。
完全版もまた後日アップしますね。まだまだ練習が必要ですが。^^;
私は一般的な男性と比べてかなり手が小さいのですが、言い訳にしないよう練習に励みます。
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<2019/04/02追記>
2019年3月、発表会でベートーヴェンの「悲愴」第一楽章を演奏しました。
ベートーヴェンの悲愴 第一楽章は難しい?20時間の練習で弾いてみた
<2020/04/02追記>
2020年3月、発表会でショパンの「別れの曲」を演奏しました。
【ピアノ】ショパンの名曲「別れの曲」を演奏してきました(+おまけソナチネ)