ども、さじーです。
新元号「令和」が発表されましたね。
個人的にはなかなかよいなーという印象です。
そして今月、2019年4月が平成最後の1か月となりました。
平成2年生まれとして29年近く平成のみ生き抜いてきた私としては感慨深いものがありますね。
仕事にプライベートに頑張ってまいりましょう。
ベートーヴェン ピアノソナタ第8番 ハ短調「悲愴」第一楽章 op.13
【難易度】★★★★ 中~上級者向け
さて今回は、先月ピアノの発表会に行ってきたときのお話。
仕事関係の知人のお母さまがやられているピアノ教室において、毎年開催している小規模の発表会で、
「今年も是非弾いて欲しい。子どもたちの前で上手な人が弾くとやっぱり映えるし」という依頼を受けて行ってまいりました。
(ちなみに昨年はショパンの「軍隊ポロネーズ」を弾きました)
上手かどうかは自分では判断しかねますが、言われることは素直に嬉しいですね。というわけで今年も引き受けることに。
話自体は半年ほど前から始まっていて、今回は私が高校生の時に練習したことのあるベートーヴェンの「悲愴」第一楽章を弾くことに決定。
「ベートーヴェンは重い」とはよく言われますが、その中でもとりわけ重たいイメージの曲ですね。
曲自体は一応覚えていてなんとなく弾ける状態ではあったのですが、ところどころやはりあやふやでした。
再度きちんと楽譜を使い練習し、レッスンに通い、、それを4,5回ほど繰り返し、それなりに弾ける状態までおおよそ今回20時間くらいでしょうか。
(高校生当時はもっと練習してましたから、この曲自体だけではトータル50時間くらい使っている気はします)
で、弾いてきたのがこちら。↓
(昨年に引き続き、二部構成において第一部のトリを務めさせていただきました)
ところどころ音を外したりミスしていますが、大目に見てやってください。
レッスン時にいつも言われていた「抑揚と強弱」に関してはある程度できていたので、自分の中では合格点をあげたいです。
でも人前で弾くというのはやはり緊張しますね。。もっと普段通り弾けるとよいのですが。
では今回も、曲のパート解説へまいりましょう。
(英雄ポロネーズの記事でもやっていた解説です。よければそちらもどうぞ)
曲の構成は
グラーヴェ主題(序奏)A→第1主題B→第2主題C→
グラーヴェ主題A’→トリオD→第1主題B’→第2主題C’→コーダE
となります。 ※前半部分を繰り返さない場合
■グラーヴェ主題(序奏)A
グラーヴェ(重々しく)という指示で長い序奏が始まります。
曲目に相応しく非常に悲壮感がある曲調で。
3回同じフレーズが繰り返された後、また別のフレーズで第1主題へと向かっていきます。
強弱と抑揚をつけて弾きましょう。
右手主体の部分も丁寧に。
■第1主題B
一転してアレグロとなります。
焦りや切迫感を感じさせる印象で、情動的に。
ただし焦って速くなり過ぎないよう注意しましょう。
■第2主題C
短調のまま第2主題へと突入。
右手の跳躍があります。音を外さないように注意。
中盤にこの主題一番の盛り上がりポイントがあり、左手・右手ともに小指を響かせて弾きましょう。
最後のメロディーラインも美しく。
■グラーヴェ主題A’
また序章と同じグラーヴェへと戻ります。
ただこのパートはそれほど長くありません。序章と同じよう重々しく。
終盤はデクレッシェンドをきかせて、消え入るように。
■トリオD
この曲唯一の独立パートです。
第1主題のように、やはり緩急が激しくコントラストをきかせ、緊迫感を生むイメージで。
右手だけのメロディーラインも焦らず丁寧に、第1主題B’へと向かっていきましょう。
■第1主題B’
第1主題Bと同様にやはりアレグロで。
ただ、違う部分として終盤3回の繰り返しがあります。徐々にクレッシェンドかけていきましょう。
■第2主題C’
第2主題Cと同じく、中盤盛り上がる部分が長調ではなく短調となります。
やはり気を付ける部分は同じですが小指アクセントで。
最終盤の盛り上がりはコーダへ入っていくためフォルテきかせてどうぞ。
■コーダE
コーダ、グラーヴェ主題と同じ3回繰り返し。からのいったんデクレシェンドでフェードアウト、、
そして第一主題B、B’と同じフレーズで終曲を迎えます。
気持ちを込めて弾きましょう。
この悲愴第一楽章はベートーヴェン22歳の時の作品です。
ピアノソナタの常識を破る実験的な作品だったそう。
また当時ベートーヴェンは以下のように書いたそうです。
「何にもまして自由を愛す。真実はたとえ王権でさえも捻じ曲げられない」
この曲をこれから頑張ろうという人に参考になれば幸いです。
それではまた。
<2020/04/02追記>
2020年3月、発表会でショパンの「別れの曲」を演奏しました。
【ピアノ】ショパンの名曲「別れの曲」を演奏してきました(+おまけソナチネ)